
脳のスイッチをオフにする
オレキシンは、覚醒(起きている)状態を維持・安定させる神経伝達物質(神経細胞から次の細胞へ情報を伝える物質)です。オレキシン受容体拮抗薬はオレキシンのはたらきを弱め、脳を覚醒から睡眠へと移行させます。

ずれやすくなっている
体内時計を調整
メラトニンは、体内時計の睡眠と覚醒のリズムを調節するホルモンの1つです。メラトニン受容体作動薬は、体内時計の調整を促して眠りへと導きます。

脳の興奮を抑えて活動を休ませる
脳の興奮を落ち着かせる神経伝達物質のGABAのはたらきを強め、脳の活動を休ませて眠りに導く薬です。不安や緊張をほぐす他、筋肉を緩める作用もあるため、ふらつきや転倒に注意し、服用は慎重に行います。ベンゾジアゼピン(BZ)系と、非ベンゾジアゼピン(非BZ)系があり、非BZ系は筋弛緩作用などが起こりにくい工夫がされています。



医師とよく話し合い、
ゴールを見据えておこう
睡眠薬は漫然と長期間使うものではなく、不眠症が改善したら減薬・休薬するのがゴール。そのためにも医師の指導のもと、薬物療法と並行して睡眠の正しい知識をもち、日々の生活・睡眠習慣を整えていきましょう。

休薬・減薬を試みるタイミングは?
不眠症が以下のように改善し、一定期間再発がなければ休薬や減薬を試みていきます。

- 夜間の不眠症状が改善した
- 睡眠の質が改善して、日中の心身の調子がよい
- よくない睡眠習慣が改善された
- 不眠に対する不安、睡眠薬がないと不安…というこだわりや不安が和らいだ
このような状態が1~2カ月続いたら、医師と一緒に休薬を考えていきます。
内村直尚.睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第三版(内山真編), 2019, じほう, p116を参考に作成

- 睡眠薬をやめられなく
なるのではないか心配です - 睡眠薬を服用しはじめると、「クセになり、やめられなくなるかも……」と不安に思うかもしれません。しかし、今の睡眠薬は適切な服用量なら依存性は低く、医師の指示通り服用すれば心配ありません。
- 市販の睡眠薬も
不眠症に効果があるのでしょうか? - 市販薬はアレルギー薬の眠気を利用したもので、機序が異なり、短期間の使用に限られています。不眠症の人は、市販の睡眠薬を長期的に使ってはいけません。
- 睡眠薬は服用してから
どのくらいで効果が出ますか? - 服用から10~30分後に眠気が出るので就寝直前に服用します。期間としては初日から1週間以内に効果を実感し、1~2週間以上の継続で効果が安定します。
日本睡眠学会 「睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン」より作成





















